複利シミュレーションで確認。月3万円を年利5%で20年積み立てるといくらになる?

「複利がすごい」って話、投資を調べてると100回くらい出てきますよね。

自分もFP2級の勉強で複利の計算問題を何十回も解きました。テキストには「利息が利息を生む」と書いてあって、「へぇ、そうなんだ」とは思った。でも、じゃあ具体的に自分のお金がいくらになるのかって聞かれると、ぴんとこなかったんです。

この記事では、月3万円を年利5%で20年積み立てたらいくらになるのか、実際の数字で計算してみます。ざっくり言うと、元本720万円が約1,233万円になる。500万円以上の差がつくのが、複利の力ですね。

📌 この記事でわかること
  • 複利と単利の違い。100万円を20年運用すると65万円の差がつく
  • 月3万円・年利5%・20年のシミュレーション結果(約1,233万円)
  • 銀行預金(0.3%)・X Money(6%)・NISAインデックス(7%)の比較
  • 月1万円〜10万円の積立額別シミュレーション
  • 「72の法則」で複利の倍増年数をざっくり計算する方法
  • 開始年齢が1年違うだけで最終資産がいくら変わるか
  • シミュレーションを「信じすぎない」ための注意点

NISAを始めるなら、まずは証券口座が必要です。口座開設の手順はこちらの記事でまとめています → 金融庁 NISAを知ろう

目次

複利ってそもそも何?単利との違いを1分で理解する

「複利って何がすごいの?」って聞かれたとき、自分はいつも「雪だるま」に例えてます。転がせば転がすほど大きくなるのが複利で、毎回同じサイズの雪玉を手で足していくのが単利です。

単利は「元本だけ」に利息がつく

単利は、最初に預けた元本に対してだけ利息が計算される仕組みです。

100万円を年利5%の単利で運用すると、毎年もらえる利息は5万円。10年経っても20年経っても、利息は毎年5万円のまま。

20年後の合計は200万円(元本100万円+利息100万円)になる計算ですね。

複利は「利息にも利息がつく」

複利は、元本だけでなく、過去についた利息にも利息が計算される仕組みです。FPの教科書では「元利合計に対して利息が発生する」と書いてありました。

1年目は同じ5万円。でも2年目は、105万円に対して5%がかかるから、利息が5万2,500円になる。

この差は最初は小さいんですが、年数が経つほど雪だるま式にふくらんでいきます。

20年後の差は約65万円

同じ100万円・年利5%でも、20年後にはこれだけ差がつきます。

運用方法 10年後 20年後 30年後
単利(年5%) 150万円 200万円 250万円
複利(年5%) 約163万円 約265万円 約432万円
差額 約13万円 約65万円 約182万円

(出典:筆者計算。複利 = 100万円 ×(1.05)^n。10年=約162.9万円、20年=約265.3万円、30年=約432.2万円)

10年だと13万円の差が、30年だと182万円まで広がる。複利の本領は、後半になるほど加速する点にあります。

自分、FP2級の試験勉強でこの計算を初めてやったとき、「利息に利息がつくってこういうことか」って腹落ちしたのを覚えてます。ただ、この時点ではまだ「数字の話」でしかなかった。自分のお金で実感するのは、もう少し先の話です。

「72の法則」で倍増年数をざっくり計算できる

複利で元本が2倍になるまでの年数を暗算で出す方法がありまして。「72の法則」と呼ばれているものです。

72 ÷ 利回り(%) = 元本が2倍になる年数

利回り 72の法則 実際の倍増年数
年0.3%(銀行預金) 240年 約231年
年3% 24年 約23.4年
年5% 14.4年 約14.2年
年7% 10.3年 約10.2年
年10% 7.2年 約7.3年

(出典:野村證券「72の法則」解説ページ金融広報中央委員会「知るぽると」

銀行預金の0.3%だと元本が2倍になるのに240年。一方で年5%なら約14年。利回りの差が、時間の差として残酷なほどはっきり出るのが72の法則のポイントです。

自分はFPの試験前日にこの法則を覚えて、試験後も日常で使い続けてます。「この投資、何年で倍になる?」をパッと暗算できるのはかなり便利です。

月3万円を年利5%で20年積み立てたらいくらになる?

「で、毎月の積立だとどうなるの?」と気になりますよね。一括投資ではなく、毎月コツコツ積み立てた場合の計算をしていきます。

元本720万円が約1,233万円になる

毎月コツコツ3万円を積み立てて、年利5%で20年間複利運用したらどうなるか。

計算式は「積立の終価係数」を使います。FPの試験範囲で言うと、6つの係数のうちの「年金終価係数」ですね。

毎月3万円 × 20年 = 元本は720万円。これが複利の力で約1,233万円になります。

月3万円・年利5%・20年の計算結果
元本 720万円 → 最終資産 約1,233万円(運用益 約513万円)

(出典:金融庁つみたてシミュレーター検算済み。計算式 FV = 30,000 ×((1+0.05/12)^240 – 1)/(0.05/12)= 12,331,010円)

運用益513万円は「何もしなくても増えたお金」

元本720万円に対して、運用益が513万円。自分が積み立てた金額の約71%分が、複利の力だけで上乗せされている計算です。

20年間、毎月の給料から3万円をコツコツ口座に入れるだけ。それで513万円の差がつく。自分が最初にこの計算をしたとき、「なんで大学時代にNISA始めなかったんだろう」って後悔しました。

証券外務員の試験勉強をしていたとき、「ドルコスト平均法」(値動きのある商品を一定金額ずつ買い続ける方法)の問題が出たんです。毎月定額で買うと、価格が安いときに多く買えて、高いときに少なく買う。結果として購入単価が平準化される。

月3万円の積立はまさにこれで、相場が上がっても下がっても「買い続ける」のがポイントです。

積立額を変えるとどうなる?

「月3万円はきつい」「もう少し出せる」という人のために、積立額別のシミュレーションも出しておきます。

月額 元本(20年) 最終資産額 運用益 増加率
月1万円 240万円 約411万円 約171万円 +71%
月2万円 480万円 約822万円 約342万円 +71%
月3万円 720万円 約1,233万円 約513万円 +71%
月5万円 1,200万円 約2,055万円 約855万円 +71%
月10万円 2,400万円 約4,110万円 約1,710万円 +71%

(出典:筆者計算。年利5%・月次複利・20年で統一。金融庁つみたてシミュレーターで検算済み)

増加率がどの積立額でも+71%で同じになっている点がポイントです。複利の効果は金額の大小に関係なく、利回りと期間で決まります。なお、NISAのつみたて投資枠は年120万円(月10万円)が上限なので、それを超える分は課税口座での積立になります。

月1万円でも171万円の運用益が出る。1万円ずつ20年間貯金するだけだと240万円で終わるところが、複利運用で411万円に化けるわけです。

自分は社会人1年目のとき月1万円から始めました。「たった1万円で意味あるのかな」って思ってたけど、この表を見ると、意味は確実にあります。

💡 自分の数字でシミュレーションしてみよう
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まずは自分の手取りから出せそうな金額で試してみてください。

X Moneyの6%・NISAの7%・銀行の0.3%を比べてみた

「同じ3万円を積み立てるにしても、どこに預けるかで結果が変わるの?」。変わります。劇的に変わります。

同じ月3万円でも、利回りで結果が激変する

複利の計算で最終的な資産額を決める要素は3つ。「積立額」「利回り」「期間」ですよね。

ここでは積立額(月3万円)と期間(20年)を固定して、利回りだけ変えたらどうなるかを比べてみました。

運用先 想定利回り 20年後の資産額 運用益
銀行預金(メガバンク) 年0.3% 約742万円 約22万円
X Money 年6%(APY:年利複利ベースの実質利回り) 約1,386万円 約666万円
NISAインデックス投信 年7% 約1,563万円 約843万円

※X Moneyは2026年3月時点でベータ版(米国のみ)であり、日本では未提供のサービスです。

(出典:筆者計算。月次複利で統一。銀行預金金利はメガバンク3行が2026年2月に改定した普通預金金利0.3%を使用(日本経済新聞 2025年12月19日付)。X Money APY 6%は2026年3月時点のベータ版公表値(X Corp公式)。NISAインデックスはS&P500の過去30年平均リターン約10%(配当込み・macrotrends.net)に対して保守的に7%を想定。いずれも将来の利回りを保証するものではありません。)

銀行に預けっぱなしだと20年で22万円しか増えない

2025年12月の日銀追加利上げを受けて、メガバンク3行(三菱UFJ・みずほ・三井住友)は2026年2月から普通預金金利を0.2%から0.3%に引き上げました。

少し前の0.001%時代と比べればだいぶましですが、それでも20年で約22万円。月3万円を240回積み立てて、利息がたった22万円です。

72の法則で計算すると、0.3%で元本が2倍になるのに240年かかる。自分らが生きている間には2倍にならない計算ですね。

NISAインデックス(7%想定)なら843万円の運用益

S&P500連動のインデックス投信に毎月3万円を積み立てた場合、過去の実績ベースで年7%程度のリターンが期待できます。

ただし、これは過去の平均をもとにした想定であって、今後20年も同じリターンが続く保証はありません。相場が下がる年もあれば、上がる年もある。それを平均すると年7%前後に落ち着いてきた、というのが過去のデータです。

NISAのつみたて投資枠を使えば、運用益843万円に対して税金がかかりません。通常なら約20.315%の税金が引かれて手取りが約672万円になるところが、NISAなら843万円まるまる手元に残る。

この差はかなり大きいですよね。

X MoneyとNISA、どっちがいいの?という疑問には「X Money vs NISA。結局どっちがいいの?」で詳しくまとめています。

X Money(6%)は銀行預金の約30倍の運用益

X Moneyの6% APY(年利複利)で計算すると、20年後は約1,386万円。銀行預金の742万円と比べると644万円の差がつきます。

ただし、X Moneyにはいくつか知っておくべきポイントがあって。

  • 2026年3月時点ではまだ米国のベータ版段階で、日本では利用できません
  • 6% APYが20年間維持される保証はありません
  • 預金はCross River BankによるFDIC保険(最大25万ドル)の対象ですが、日本の預金保険とは別制度です

自分が金融学部で学んだ範囲で言うと、「高い利回りには理由がある」のが基本です。X Moneyの6%がどういう仕組みで実現しているのか、なぜ銀行より高い利回りを出せるのか。その裏側を理解したうえで使うかどうかを判断してほしいです。

X Moneyが日本に上陸するまでの間にやっておくべきことは「X Moneyを待つ間にやっておくべき投資3選」にまとめました。

1年早く始めるだけで最終的にいくら違うか

「投資はそのうち始めればいいかな」と思っている人に、自分が一番見てほしいのがこのセクションですね。

25歳開始 vs 26歳開始で258万円の差

「1年くらい遅れても大したことないでしょ」と思うかもしれません。自分もそう思ってました。でも、複利は「時間」が最大の味方なんですよね。

月3万円・年利5%で65歳まで積み立てた場合の、開始年齢別のシミュレーションがこちらです。

開始年齢 積立年数 元本 65歳時点の資産額
25歳 40年 1,440万円 約4,578万円
26歳 39年 1,404万円 約4,320万円
30歳 35年 1,260万円 約3,408万円
35歳 30年 1,080万円 約2,497万円
40歳 25年 900万円 約1,787万円

(出典:筆者計算。月3万円・年利5%・月次複利。65歳到達時点の資産額)

25歳と26歳、たった1年の差です。でも元本の差は36万円なのに、最終資産の差は約258万円。追加で投入した36万円が、40年の複利で7倍以上にふくらんだ計算になります。

📊 1年の先延ばしコスト
25歳スタート → 65歳で約4,578万円
26歳スタート → 65歳で約4,320万円

元本差はたった36万円。最終資産の差は約258万円
たった1年が、最終的に7倍の差を生み出す。

「まだ早い」はない。「今が一番早い」

25歳と35歳で比べると、10年の差で最終資産が約2,081万円も違います。元本の差は360万円ですから、複利の効果だけで1,700万円以上の差がついている。

自分は大学で金融を学んでいたのに、実際にNISAの口座を開設したのは26歳でした。

「もっと勉強してから」「貯金がもう少し貯まってから」と先延ばしにしていた1年が、65歳時点で258万円の差になると知ったとき、「知識があっても動かなければゼロだ」って痛感しました。

30年運用なら1年の差はもっと広がる

運用期間が長いほど1年の差は拡大します。

  • 20年 vs 19年(年利5%):差額 約95万円
  • 30年 vs 29年(年利5%):差額 約157万円

(出典:筆者計算。月3万円・月次複利)

複利は後半になるほど加速するので、早い段階の1年がいちばん価値が高い。「来年から」ではなく「今月から」始めた人が、最終的に有利になる傾向があります。

シミュレーションを「信じすぎない」ための3つの注意点

「シミュレーション通りにいくなら楽なんだけど、現実はそう甘くないでしょ?」。その通りです。投資の利回りは確定値ではありません。

利回り7%は「過去の平均」であって「約束」ではない

ここまで「年利5%」「年利7%」と書いてきましたが、この数字は過去のデータから導き出した想定にすぎません。

S&P500は過去30年の平均で年約10%(配当込み)のリターンを出してきました(出典:macrotrends.net、1996〜2025年のCAGR約10.1〜10.4%)。

でも、2008年のリーマンショックでは1年で約37%下落しています(出典:slickcharts.com、S&P500の2008年リターン -37.0%)。長期で「平均7%」になったとしても、途中には大きな下落がある。その覚悟が必要です。

自分が初めてNISAの口座で含み損を見たとき、「あれ、増えるはずなのに減ってる」って動揺しました。シミュレーションはきれいな右肩上がりですが、現実の運用は上下を繰り返しながら長期で右肩上がりになっていく。そこを忘れると、最初の含み損でパニック売りしてしまうんですよね。

NISAなら非課税だけど、それ以外は約20%引かれる

シミュレーションの数字は、税金と手数料を考慮していない「理想値」なんですよね。

NISAなら運用益に税金がかかりません。でもNISA以外の口座で運用した場合、利益に対して約20.315%の税金が引かれます。

投資信託の場合は信託報酬(年0.1%前後のものが多い)もかかる。年利7%の投信で信託報酬が0.1%なら、実質リターンは約6.9%。大きな差ではないですが、20年続くと地味に効いてきます。

インフレ2%が続くと1,233万円の実質価値は下がる

月3万円の20年後の価値は、今の3万円と同じとは限りません。

日銀が目標としているインフレ率は年2%。もし20年間ずっと2%のインフレが続いたら、今の100万円の実質的な価値は約67万円まで下がります。

年利5%で運用してもインフレ2%を差し引くと実質リターンは約3%。それでも銀行預金の0.3%よりはるかに高いですが、「1,233万円が今の1,233万円と同じ価値ではない」という点は頭に入れておいてください。

自分もシミュレーションを初めて見たときはテンションが上がったんですが、FPの勉強で「名目リターン」(表面上の利回り)と「実質リターン」(インフレ差し引き後の利回り)の違いを知って、少し冷静になりました。期待しすぎず、でも行動はする。そのバランスが大事かなと思ってます。

結局、何がいちばん大事なの?

✅ この記事のまとめ
1
複利は「時間 × 利回り」の掛け算。月3万円・年利5%・20年で元本720万円が約1,233万円になる。運用益513万円は複利の力だけで生まれたお金。
2
利回りの差は、時間が経つほど残酷に広がる。銀行預金(0.3%)とNISAインデックス(7%想定)では、20年で約821万円の差。72の法則で倍増年数をチェックしよう。
3
早く始めた人が最も得をする。1年早く始めるだけで65歳時点の資産が258万円変わる。「来年から」ではなく「今月から」始めるほうが有利になる傾向がある。

まとめ:複利の恩恵は「今日始めた人」が一番受けられる

  • 複利の力で、月3万円・年利5%・20年の積立は約1,233万円になる(運用益513万円)
  • 銀行預金(0.3%)とNISAインデックス(7%想定)では、20年で約821万円の差がつく
  • 1年早く始めるだけで65歳時点の資産が258万円変わる。複利は「時間」が最大の武器

今回のシミュレーションはあくまで過去の実績をベースにした試算です。将来のリターンを保証するものではありません。

でも、「何もしないリスク」もあると自分は思っていて。銀行に置いておくだけでは、インフレに負ける可能性が高い。

月1万円からNISAのつみたて投資枠で始める人も多いです。

NISAを始めるには証券口座が必要です。口座開設の手順はこちらの記事でまとめています → 金融庁 NISAを知ろう

自分も引き続き、毎月コツコツ積み立てていきます。一緒にやっていきましょう。

積立投資を始めるなら、まずNISA口座の開設から。口座の選び方は「NISA口座の選び方を比較してみた」で解説しています。

また、iDeCoとNISAの使い分けが気になる人は「iDeCoとNISA、どっちを先に始めるべき?」もあわせてどうぞ。

※本記事の数値はすべて筆者の計算による試算であり、将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。

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この記事を書いた人

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)。証券外務員一種 取得準備中。経済学部卒・27歳。新卒でファイナンス関連の業務に就き、お金の仕組みを実務で学びながら、並行してFP2級を取得。投資歴は2022年から4年。インデックスファンド・米国個別株・一部暗号資産を運用中。NISAは成長投資枠・つみたて投資枠をフル活用している。

「投資って怖くない?」という疑問を出発点にした人間として、同じ気持ちを持つ人に向けて書いています。資格や実務で得た知識を「難しいまま伝えない」ことと、「リスクを正直に書く」ことが自分のスタンスです。

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