円高・円安どっちがいい?投資するなら知っておくべき為替の基本

円高・円安の基礎知識 アイキャッチ画像

「円安だって大変だ」「今は円高が進んでいる」ってニュースで耳にするたびに、「で、自分の投資にどう影響するの?」って思いませんか。

自分も最初は「円高のときは株が下がる」くらいのざっくり知識しかなかったんですよ。でも投資を始めてから海外ETFを持つようになって、「為替って自分の資産に直結する話だ」と痛感しました。

この記事では、円高・円安の意味から、投資信託や海外ETFへの影響、そして為替リスクへの対処法まで整理します。ざっくり言うと、「どっちがいい」という正解はなく、投資商品によって影響が逆になります。

この記事でわかること
  • 円高・円安の定義と「1ドル=○円」の読み方
  • 円高のときに得する人・損する人
  • 円安のときに得する人・損する人
  • 投資信託・海外ETFへの為替の影響(具体的な数字で解説)
  • 為替ヘッジとは何か、使うべきかどうかの判断基準

海外投資のリスクをもう少し詳しく知りたい方はこちら → 海外投資のリスクを正しく理解する


目次

円高・円安って何?1ドル=○円の意味

「1ドル=150円→160円」は円安、「160円→140円」は円高

為替の話で一番つまずくのが、「数字が上がったのに円安って何?」ってところです。

「1ドル=○円」の「○」が大きくなると円安、小さくなると円高です。

例えば、1ドルを買うのに150円だったのが160円必要になった、ということは「同じ1ドルを買うのに円をより多く出さなければならなくなった」→ 円の価値が下がった、つまり円安です。

変化 意味
1ドル=150円 → 160円 円安(ドルの値段が上がった / 円の価値が下がった)
1ドル=150円 → 140円 円高(ドルの値段が下がった / 円の価値が上がった)

自分はFP2級の勉強で「外国通貨で考える」癖をつけました。「ドルが高くなる = 円が安くなる」と、主語をドルに変えると混乱しにくいです。

為替はなぜ動くのか

為替レートは、金利差・経済指標・政治情勢・貿易収支など多くの要因で動きます。

日米の金利差が主な変動要因のひとつで、米国の金利が高いとドルに資金が流れやすくなり、円安が進みやすくなります。ただし「必ず○○だから円安になる」という単純な法則はありません。為替予測は専門家でも難しいものです(出典: 日本銀行「為替レートの決定理論」)。


円高だと何が起きる?

海外旅行・輸入品が安くなる

円高になると、1ドルを買うのに必要な円が少なくなります。

海外旅行に行くとき、1ドル=120円なら1,000ドルの旅費が12万円。1ドル=160円なら16万円かかります。円高の方が海外でお金が使いやすい。輸入品の価格も下がります。

輸出企業の株価には逆風になりやすい

トヨタやソニーのような輸出企業は、海外で稼いだドルを円に換算して利益を計算します。

1ドル=160円の時代に1ドルを稼ぐと160円になります。でも円高で1ドル=120円になると、同じ1ドルが120円にしかならない。円高は輸出企業の利益を目減りさせる要因になります(出典: 内閣府「円高・円安の経済への影響」)。

投資家視点での円高まとめ

項目 円高の影響
海外旅行・輸入品 お得になる
輸出企業の株 業績への逆風になりやすい
海外資産(ドル建て) 円換算で目減りする
輸入企業・内需株 追い風になりやすい

円安だと何が起きる?

輸入品・エネルギーが高くなる

円安になると、輸入コストが上昇します。

日本はエネルギー・食料の多くを輸入しています。1ドル=160円の時代、ガソリン・電気代・食品価格が上がるのは、円安が一因です。生活費という観点では、円安は負担増に直結します。

輸出企業の株価には追い風になりやすい

円高と逆に、円安になると輸出企業の業績には追い風です。

海外で稼いだ1ドルが160円に換算できる時代、企業の円ベースの利益が増えます。日経平均株価と円安は相関することが多いのは、このためです。ただし「相関がある」と「必ず上がる」は別の話なので注意が必要です。

海外資産を持っている人は資産が増える(円換算で)

円安になると、ドル建ての海外資産を円に換算したとき、金額が増えて見えます。

例えば、1,000ドルの米国ETFを持っていた場合、1ドル=120円の時は12万円相当ですが、1ドル=160円になると16万円相当になります。海外資産を持っている人にとっての「円安メリット」はここです。


投資信託・海外ETFへの影響

為替が1割動くと、資産も1割前後変わる

海外の資産に投資する場合、為替変動が直接的に損益に影響します。

1ドル=150円で100万円分の米国ETFを買ったとします。ETFの価格が変わらなくても、1ドル=165円(10%円安)になると、円換算の資産は110万円に増えます。逆に1ドル=135円(10%円高)になると90万円に減ります。

購入時の為替 為替の変化 資産の円換算額
1ドル=150円 変わらず 100万円(基準)
1ドル=150円 → 165円(円安10%) 約110万円
1ドル=150円 → 135円(円高10%) 約90万円

(出典: 計算は為替比率による試算。ETFの価格変動は含まない)

「全世界株式インデックス」を長期で積み立てる場合の考え方

長期の積立投資をしている場合、為替は「ドルコスト平均法」によって影響が分散されます。

円安のとき→少ない口数しか買えない。円高のとき→多く買える。毎月一定額を買い続けることで、為替タイミングのリスクが平滑化されます。長期積立投資では「今が円高か円安か」を気にしすぎなくていいというのが、多くのFPや研究者が伝えている話です(出典: 金融庁「長期・積立・分散投資の基礎知識」)。


為替リスクのヘッジ方法

「為替ヘッジあり」の投資信託を使う

「為替ヘッジあり」の投資信託は、ドルを円に換える際の為替変動の影響を抑えるための仕組みが組み込まれています。

ざっくり言うと、「ドル建て資産を保有しながら、為替の変動分をカバーする契約を結ぶ」というイメージです。為替変動に振り回されたくない人には選択肢になります。

ただし「ヘッジコスト」として年0.5〜2%程度のコストがかかる場合があります。長期投資で見ると、このコストが積み重なって運用益を削る可能性があります(出典: 各投資信託の目論見書より)。

「円高時に海外資産を増やす・円安時に国内資産を厚くする」という考え方

完璧な正解はないですが、円高のタイミングで海外資産を買うと、後で円安になったときに恩恵を受けやすくなります。

もちろん「この後円高が続くか円安になるか」は誰にもわかりません。自分も為替を読もうとして混乱した経験があります。長期の積立投資では「為替に関係なく毎月一定額を買い続ける」方が、精神的にも楽かもしれません。

X Moneyのドル建て口座のような仕組みの場合

一部の金融サービスではドル建てで資金を管理できますが、その場合も円に換算した実質価値は為替の影響を受けます。詳しくはこちらの記事も参考にしてみてください → X Moneyと為替リスクの話


証券口座の開設がまだの方へ

投資を始めるには証券口座が必要です。SBI証券・楽天証券ともに口座開設は無料で、NISA口座も同時に申し込めます。どちらも主要なインデックスファンドを取り扱っており、初心者でも始めやすい環境が整っています。

Point: 円安のとき海外資産(S&P500など)の円建て評価額は上がり、円高のときは下がります。為替ヘッジなしのファンドは為替の影響を直接受けます。

注意: 為替リスクを気にしすぎて投資を先延ばしにするのが一番の損失。長期積立なら為替変動は平均化されていきます。

関連記事

まずは公式サイトで必要書類を確認してみてください。

まとめ

円高・円安と投資の関係、まとめるとこうなります。

  • 「どっちがいい」は投資商品次第。海外資産は円安メリット、輸入品費用は円高メリット
  • 海外ETF・投資信託は、為替が1割動くと資産も約1割動く
  • 長期積立なら為替タイミングを気にしすぎなくていい。毎月一定額を継続することでリスクが分散される

為替はコントロールできないので、「为替の動きに乗ろうとする」より「国内・海外に分散して長期で持つ」方が、自分みたいなビビリ型には向いていると思ってます。

海外投資の基本を改めて確認したい方はこちら → NISAで海外投資を始めるガイド

免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品への投資を勧誘するものではありません。為替相場は予測が困難であり、投資には元本割れのリスクがあります。投資判断はご自身の責任のもとで行ってください。

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この記事を書いた人

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)。証券外務員一種 取得準備中。経済学部卒・27歳。新卒でファイナンス関連の業務に就き、お金の仕組みを実務で学びながら、並行してFP2級を取得。投資歴は2022年から4年。インデックスファンド・米国個別株・一部暗号資産を運用中。NISAは成長投資枠・つみたて投資枠をフル活用している。

「投資って怖くない?」という疑問を出発点にした人間として、同じ気持ちを持つ人に向けて書いています。資格や実務で得た知識を「難しいまま伝えない」ことと、「リスクを正直に書く」ことが自分のスタンスです。

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